自己否定

昨日の新聞に「自己否定はやめられる」と題した記事が載っていました。Sさんは過去にうつ病を患い、今を生きることが苦しいという人の相談に無償で応じる活動をしているそうです。Sさんはこう述べています。
「うつ状態になると自己否定がとまらない。それを自分で助けるのはありえないくらい難しい。現代医学は薬で飛ばすことしか考えていないけれど、根本的な解決にはなっていない。」(中日新聞12月6日朝刊)

誰にでも今の自分を受け入れられないといったことはありますよね。これも自己否定です。だから、みんなうつの部分を持ち合わせていると言えるのではないでしょうか。
でも究極の自己否定とは自殺です。自ら命を絶ったという話を聞くと、僧侶としてはこれ以上に悲しいニュースはありません。

親鸞聖人はただただ、阿弥陀仏に全てを委ねるだけでいいとおっしゃっています。
自力で自己肯定することは困難ですが、委ねることで得られる安心感がきっとあるのだと思います。
阿弥陀という如来はどんな状況にあるあなたでも、全てを受け入れ、否定することはありません。
ネガティブな自分をも受け入れることこそ、本当のポジティブなのだと思います。

2024/12/7